中国・四国地区代表:チーム綾南

■中国・四国地区代表決定戦レポート

 

10月30日(日)、岡山県営野球場にて中国・四国地区代表決定戦の決勝が開催され
チーム綾南(香川ブロック代表)と三菱重工マシナリーテクノロジー(広島ブロック代表)が対戦した。

 

チーム綾南は20年目を迎えるクラブチーム。藤田和彦監督(48)が発起人で、香川県の綾南地区に住む選手たちで結成された。
その後、所属選手がそれぞれの母校の後輩などに声を掛けてメンバーが増え、最近は様々な地域から選手が集まっている。
今年から、かつて埼玉西武ライオンズや北海道日本ハムファイターズに所属していた松坂健太(30)が加入し、チームの打撃にも勢いが増しているという。

 

今回の代表決定戦では、準々決勝で愛媛ブロック代表の松山建装社に2-0で勝利。準決勝では徳島ブロック代表のSELECTを8-0で下し、決勝に進出した。
藤田監督はこれまでの戦いについて「(四国ブロック予選の)初戦は1-0だったが、それ以降は打線もつながって順調に勝ち上がってくることができた」と振り返り、決勝に向けては「三菱重工さんは企業チームなので、練習(の環境やレベル)は僕らより上なのかな、と。こちらはピッチャー中心で、正攻法でいくしかない」と意気込みを語った。

 

対する三菱重工マシナリーテクノロジーは設立25年の企業チーム。三菱重工広島硬式野球部OBを中心に結成されており、年齢層は30代が中心とやや高めだが、それこそがこのチームの武器。サインプレーよりもそれぞれのキャリアで得た経験値をベースに、投手力を中心とした守りの野球を展開する。
過去二試合を一人で投げ切ったピッチャーの加藤貴史(34)のほか、神村学園(鹿児島)の甲子園準優勝メンバーだった馬澤優也(28)、広島商業で活躍した澤田和基(40)と、役者ぞろいのチームだ。

 

代表決定戦では準々決勝で岡山ブロック代表の岡山イーグル会に2-0で勝利し、続く準決勝では島根ブロック代表のフレッサを2-1で制した。香川正治監督(48)は「マルハンカップ時代から出ているが、広島ブロックでの予選から過去にないくらいいいチームが多く、一回戦から手を抜けなかった。よく勝ち残れたと思う」とコメント。「決勝でも同じくうちの野球をやるのみ。元気のいいチームなので“らしさ”を出せれば」と抱負を語った。

 

試合は1回表、チーム綾南の1番・木村がライト前に大きな当たりを放ちスリーベースを決めると、続く2番・南側のライト前タイムリーヒットで先制点。一方の三菱重工は1番・馬澤が内野安打を放つも牽制でアウト、さらに2番・干野がショートフライ、3番・伊東がセンターフライと調子を掴めず。2回表、チーム綾南の攻撃は2アウトから8番・前田がデッドボールで出塁し、9番・吉田、1番・木村が二者連続でライト前ヒットを放つが、2番・南側がピッチャーゴロに倒れ満塁のチャンスを活かせず。その裏、三菱重工の4番・松本、5番・窪田が連続フォアボールで出塁し、6番・坂本が送るも7番・澤田和が三振、8番・高畑がライトフライで得点ならず。

 

チーム綾南は3回に三者凡退。4回に6番・流がレフト前に大きな当たりを打ちセカンドを狙うもアウト。続く7番・土田が三振、8番・前田がレフトフライに倒れる。三菱重工は3回裏にフォアボール、デッドボールと出塁の場面もあったが、後続がサードゴロ、セカンドゴロ、三振と振るわず。4回裏も三者凡退と、チーム綾南のエース大西正をなかなか打ち崩せない。

 

5回表、9番・吉田がフォアボールで出塁し、1番・木村がレフト前ヒットを放ちランナー1-3塁となったところで、三菱重工のピッチャー加藤がファーストへの偽投でボークを取られ、ランナーがそれぞれ進塁し1点を追加。その裏、反撃を狙う三菱重工は1アウトから加藤の代打に西谷を送るもセカンドゴロに倒れ、レフト前ヒットを打った馬澤も盗塁が失敗に終わる。

 

最終回となった7回、1アウトランナーなしでチーム綾南の9番・吉田がセーフティバント。ファーストへの送球が逸れて吉田はセカンドへ。1番・木村のゴロもファーストへのベースカバーが間に合わずセーフとなり、その間に吉田はサードへ。さらに木村が盗塁を決め、代打の仲野が三振するも、続く3番・松坂の振り逃げで吉田がホームイン。完全に流れを味方につけたチーム綾南に対し、三菱重工はラストイニングでも反撃ならず。3-0でチーム綾南が勝利し、中国・四国地区代表に決定した。

 

勝利した藤田監督は試合後、「3番4番に当たりがない中で1番2番がよく打ってくれたし、下位打線もきっちりつないでくれた。ピッチャーも調子が悪いなりにしっかり抑えてくれて、全員で勝つことができた。目標は全国優勝。今日の試合では守備の連係ミスもあったので、沖縄に行けるメンバーでまた対策を練りたい」とコメントを残した。

 

敗戦した香川監督は「(チーム綾南は)いいチームだった。何回やっても厳しいと思う。向こうのピッチャーが投げるスプリット系の縦に変化するボールに対応できなかった。できれば次回までに、軟投派でもいいので左のいいピッチャーがほしい。来年は必ずリベンジしたい」と語った。

大会公式ライター 岡田真理