北海道地区代表:箱館ぱんち野球団

■北海道地区代表決定戦レポート

 

10月1日(土)・2日(日)の二日間に渡り、ゼビオドリームカップ北海道地区代表決定戦が開催された。
1日は、BLAST(札幌朝代表)、ツルハ旭川(旭川A代表)、ecoaハウス神出設計(札幌日中B)、SフォークD21(北見代表)、T-クラス(旭川B代表)、水車町クラブ(札幌日中A)、ALLしべちゃ(釧路代表)、箱館ぱんち野球団(函館代表)の8チームが道内各地区の予選を突破して出場。
2日午前に行われた準決勝で神出設計と箱館ぱんちが勝ち上がり、午後の決勝へと駒を進めた。

 

箱館ぱんちは今から3年ほど前、昭和51年生まれの野球仲間で結成。
41歳でマスターズに出場することが当初の目的だったが、そのうち身近なところから野球の輪が広がり、年齢に関係なくメンバーが集まるようになった。
歴史はまだ浅いが、抜群のチームワークで強豪を脅かす存在だ。

 

箱館ぱんち・高橋貴博監督(39)は、5-1の快勝を見せた水車町クラブとの準決勝を振り返り、「相手はピッチャーも安定していたし怖いバッターもいたので、2点3点と重ねるまでは怖かった。いつもはなかなか繋ぐことができないが、今日は常に出塁できていたしタイムリーも出ていた。昨日勝って勢いづいたことが今日の準決勝にもつながった」とコメント。
決勝で対戦する神出設計については、「学生の頃から名前が知られている選手もいる強いチーム。過去に全国優勝もしている強豪なので、対戦できるだけでも幸せ」と敬意を見せ、中村昭キャプテン(36)も「胸を借りる気持ちで挑戦者としてぶつかっていきたい」と意気込んだ。

 

対する神出設計は、ゼビオドリームカップの前身であるマルハンカップの第1回(2007年)で全国制覇を果たした企業チーム。野球部の創立が昭和47年と長い歴史を持っており、様々な部署の社員が仕事の合間を縫って練習に励んでいる。

 

神出設計・石塚達也監督(38)は予選からこれまでの試合を振り返り、「札幌地区は予選でも強いチームがたくさん出ていたが、1点差のゲームが多い中、そこを勝ち上がれたことが選手の自信にもなった」とコメント。SフォークD21との準々決勝、ツルハ旭川との準決勝についても「接戦の中で運良く勝つことができた」とし、「流れには乗れていると思う」と決勝にも期待を膨らませた。

 

箱館ぱんちのとの対戦については、「(相手は)ピッチャーもいいし、バッターもしっかり振れていてチームのバランスがいい。次に進める野球がきっちりできているので、勝つためにはその流れに乗せないこと」と勝利のポイントを分析。育成選手として読売ジャイアンツに所属した経歴を持つ西村優希(27)を先発に起用し、「うちは守備からリズムを作るチームなので、ピッチャーが0点に抑えてくれれば」と、準々決勝の吉岡慎平(24)、準決勝の伝福佳貴(31)に続く好投を期待した。

 

試合は2回まで両チームとも三者凡退。3回表に箱館ぱんち・望月がライト前ヒット、瀬渕がデッドボールでランナー1、2塁となるが、中居がサードゴロで繋がらず。
その裏には神出設計のピッチャー西村にもセンター前ヒットが出るが、伊藤秀がキャッチャーフライに倒れスリーアウト。5回表、箱館ぱんち・藤澤がピッチャーフライのエラーで出塁するも盗塁でアウト。その裏、今度は神出設計・三木が相手のベースカバーのミスで出塁し、続く藤田もフォアボールで出塁するが得点には繋がらず。6回表、箱館ぱんち・瀬渕がライト前にヒットを放つが、続く中居の鋭い当たりを神出設計のショート川野が見事に捌きアウト。7回表には佐藤がレフトにツーベースを放つが、西村が続く新保をショートゴロ、中村を三振に抑えピンチを凌いだ。

 

両チームのヒットがそれぞれわずか3本のまま、8回を終了したところでタイブレークへ。
箱館ぱんちは先頭バッター瀬渕がピッチャーゴロ。その間にサードランナーがホームイン。
さらに中居がセンター前ヒットを放ち2点目。2-0で迎えた9回裏、神出設計は代打・佐藤のゴロがライト前まで届くが、バックホームでサードランナーはアウト。続く川野がファウルフライ、最後のバッター中村が三振に倒れゲームセット。2-0で箱館ぱんちが神出設計を下した。

 

箱館ぱんち・高橋監督は「(相手は)とんでもなく強かった。得点は難しいと思っていたので、うちが勝てるならこのパターン(0-0でタイブレーク)に持ち込むしかないと。最後は、みんなで集まってどうするか相談したところ、先頭バッターの瀬渕が『初球エンドランで行きましょう、絶対転がすので』と言ってくれたので吹っ切れた。
みんなの頑張りがあってなんとかこの展開に持ち込めた」と選手たちを賞賛。沖縄での全国大会にも「この際、目標は高く持って全国優勝を目指したい」と意気込んだ。

 

抜群のコントロールで安定したピッチングを見せた箱館ぱんち先発の高桑正敏(22)は、「心がけたのは先に点数を与えないことと、先頭バッターを出さないこと。
最後のイニングは『2点しかない』と思って自分を追い込んだ。先頭バッターにはライトに打たれたが、味方がランナーをアウトにしてくれたおかげで切り替えができた」と冷静に振り返った。
沖縄に向けては「全国から代表クラスが来るので恥ずかしくない試合をすることだけは心がけたい」と挑戦者の姿勢だ。

 

敗戦した神出設計の石塚監督は、「0-0の接戦になるだろうと思っていた。相手チームのほうが勝ちたい気持ちが強かったと感じた」と敗因を語ったが、「来年また出るチャンスをいただければ、ぜひ挑戦して全国大会に行けるよう頑張りたい」と前向きな姿勢を見せた。

 

大会公式ライター 岡田真理